変数宣言【Dim】
VBAの開発で一番基礎になり、一番使う事になるのが変数の宣言です。変数の宣言とは簡単に説明すると一つの箱を用意してきました。
次にその箱の中身を決めましょうというお話です。
VBAのコードを書いていくとわかるようになるのですが、長いコードの中で何度も使う値や文字列、オブジェクトなどを毎回自分で打つ、もしくはサイトやExcelなどから取り出すのは大変になります。
そういう時に変数の宣言で作った箱の名前をVBAのコードに書いてあげることで値や文字列、オブジェクトなどをいつでも簡単に取り出すことが出来るようになるのです。
例) Dim sample As Variant
上記の変数を例に見ていきましょう。
Dim
まず【 Dim 】とは「これから変数を宣言しますよ~」
とマクロへ合図を送る事になり、次に来る名前の箱を作る材料をマクロが準備してくれます。
このDimの部分と後で説明しますがAsの部分の2箇所については、変数を宣言する中で変わることはありませんのでセットで覚えましょう
sample
次に【 sample 】の部分についてです。
このsampleについては変数の名前になりますので、自分で好きな名前を付けてあげましょう。
また、名前の部分についてはVBAを使う中で呼び出す際に使いますので、Nameをnamの様にわかりやすく、3もしくは4文字程度で省略してあげると呼び出しやすくなります。
ただし、名前についてはスペースや記号、数字から始まる文字列は使用できなくなっています。
その他にもVBAのグローバル変数も使用できなくなっていますので注意が必要です。
グローバル変数についてはこちらを参照してください。
As
3つ目【 As 】についてはDimで箱を作る準備をしてもらい、sampleという名前の箱を作りました。
次にこのsampleという名前の箱を「こういう形に作ってくださいね。」
というオーダーを出しますよの合図になります。
Variant
最後に【 Variant 】についてです。
ここが一番重要になるのでよく覚えてくださいね。
まず、Variantの部分については「こういう形の箱を作りましたよ」という意味になります。
この箱の形には種類があり、自分が作った型の中に入りきれないものは変数として使う事ができませんので、変数を宣言する際には注意が必要です。
例えばIntegerという△の箱には「あいうえお」という〇の荷物は入りませんよね?
ただしVariantに関しては水のようなもので大抵の形の荷物は包み込んでくれますので便利ですが、消費メモリに書いてある通り、重くなりますので型がわかる場合は出来る限り適正な型を選ぶ事で、少しでも早く動いてくれるVBAが作れますので覚えれる範囲で型は覚えましょう。
主なデータ型の種類の一覧は下記になります。
またデータ型については変数のデータ型で詳しく解説してますので、もしよければご覧ください。
データ型 | 名前 | 消費メモリ | 格納できるもの |
Integer | 整数型 | 2byte | -32,768~32,767まで |
Long | 長整数型 | 4byte | -2,147,483,648~2,147,483,647まで |
Single | 単精度浮動小数点数型 | 4byte | -3.402823E38~ -1.401298E-45(負の値) |
1.401298E-45~ 3.402823E38(正の値) | |||
Double | 倍精度浮動小数点数型 | 8byte | -1.79769313486232E308~ -4.94065645841247E-324(負の値) |
4.94065645841247E-324~ 1.79769313486232E308(正の値) | |||
Currency | 通貨型 | 8byte | -922,337,203,685,477.5808~ 922,337,203,685,477.5807 |
String | 文字列型 | 2byte | 指定した文字列 |
Date | 日付型 | 8byte | 日付と時間 |
Object | オブジェクト型 | 4byte | オブジェクト |
Variant | バリアント型 | 16byte | ほぼ何でも |
Boolean | ブール型 | 2byte | TrueまたはFalse |